唐の詩人白楽天が道林禅師に仏法の大意を問うところである。道林禅師は、緞子地の紫衣を着け、藍色羅紗の帽子をかぶり手に数珠と払子を持ち松の枝の上に座し、白楽天は唐織白地狩衣の衣裳に唐冠をかぶり笏を持って立っている。旧水引は明治5年の調製で孔雀や麒麟などの禽獣を金絲で繍いつめた刺繍、また前懸は文化5年新調された紺地雲龍文様刺繍裂と、万延元年(1860)蟷螂山より買受けた毛綴の三点継もある。毛綴はトロイ城陥落の一場面を描いた図の優品であり、大津祭月宮殿山の見送と双幅である。見送はかつて麒麟龍鳳凰文様の綴錦であったが、昭和28年より山鹿清華作の北京万寿山図の毛織錦のものを用いている。また胴懸及び水引は昭和53年フランスから購入した17世紀製作の毛綴もある。
The two figures on this float are Hakurakuten, a famous Tang dynasty poet of ancient China, and Dorin, a high ranking priest of Zen Buddhism. The scene represents these two persons discussing question of Zen.
The design of the tapestry hanging on the front of the float was adapted from a story of the Trojan War in Greek literature.